guest
ゲストのプロフィール
■尾崎翠フォーラム in 鳥取2012■

北川 扶生子(きたがわ ふきこ)
大阪府出身。 神戸大学助手、 ロンドン大学客員研究員を経て、現在鳥取大学准教授。専門は日本近代文学。著書に、『漱石の文法』(水声社)、『コレクション・モダン都市文化 53巻 結核』(ゆまに書房)、『都市の異文化交流』(清文堂出版)、『近世と近代の通廊』(双文社出版)など。論文に「失われゆく避難所-『門』における女・植民地・文体」(「漱石研究」17)、「明治期の修辞観と社会進化論」(「比較文学」48)、「尾崎翠における身体と民俗」(「江古田文学」71)など。

浜野 佐知(はまの さち)
徳島県鳴門市出身。映画監督。映画『第七官界彷徨―尾崎翠を探して』(旦々舎、1998年)を製作・監督。この映画は国内のみならず海外の映画祭でも上映されて好評を博し、尾崎翠の名前と文学を世界に広め、今日の尾崎翠再評価ブームの口火を切った。日本インデペンデント映画祭「林あまり賞」を受賞。また、この映画により浜野監督は、「現代におけるセクシュアリティ(性意識)やジェンダー(社会的文化的性差)のテーマに通じる新しさをもっている」として、第4回女性文化賞を受賞した。女性の視点で撮ったピンク映画も400本近く。
2001年に老年の性愛をコミカルに描いた『百合祭』も、国内・国外で上映され、イタリアのトリノ国際女性映画祭で準グランプリ、米国のフィラデルフィア国際G・L映画祭でグランプリなどを受賞。
2006年には、尾崎翠映画化の第二作『こほろぎ嬢』を製作。この映画では尾崎翠作品の本質に迫る映像化を試み、ロケは鳥取県内の全県オールロケで行われた。
2010年には新作映画『百合子、ダスヴィダーニヤ』を「人生最後の映画という覚悟」で渾身の思いで手がけた。ロシア文学者・湯浅芳子と当時、新進作家の中條(宮本)百合子の濃密な青春を描いている。なお、宮本百合子が日本女子大学に入学した3年後に尾崎翠が22歳で入学している。(どちらも1年余りで退学)。この二人と尾崎翠は同時代に生きた女性だった。著書に『女が映画を作るとき』(平凡社新書)。
山崎 邦紀(やまざき くにのり)
福島県南会津町出身。脚本家兼映画監督。印刷業界紙、タウン情報誌、コミック誌、風俗ライターなどを経て、浜野監督と出会い、映画『第七官界彷徨―尾崎翠を探して』の脚本を担当。尾崎翠の再評価に決定的な一石を投じた映画『第七官界彷徨―尾崎翠を探して』は、日本に数少ない尾崎翠と花田清輝の優れた読み手たる山崎邦紀の寄与抜きには語れない。映画上映のパンフレットに寄せた「お散歩、漫想家の領土を」も、卓抜な尾崎翠論である。この映画の完成後は、ホームページ「第七官界彷徨」(midori)を開設して、旺盛な批評活動を展開している。
その後、浜野佐知監督の映画『百合祭』、『こほろぎ嬢』、および新作映画『百合子、ダスヴィダーニヤ』の脚本を担当する。
尾崎翠フォーラム実行委員会 〒680-0851 鳥取県鳥取市大杙26 土井淑平気付
TEL&FAX 0857-27-7369
e-mail info@osaki-midori-forum.com